会計数値や計画経営を敬遠する経営者

セミナーと言えば、税制改正や税務対策、事業承継や相続税対策、予実管理法や経営計画手法等、どちらかと言えば《専門見識を教える》形のものが多かったかも知れません。
しかし専門見識で《経営者》の関心をひくのは、必ずしも容易ではないでしょう。しかも経理担当者が興味を抱いても、意思決定者である経営者を動かすのでなければ、話は先へは進みません。
知識提供型から動機付け型へのシフト

経営者を動かすためのセミナーは、知識提供型ではなく動機付け型でなければなりません。動機付け型セミナーとは、一口に言うなら経営者に『ああそうか。それなら先生の支援を受けて、《自分も頑張る》必要がある』と感じさせるものです。
そのためには、たとえ《税制改正》のような実務的テーマであっても、経営者に《自分自身の重要課題》だと認識させる内容にする必要があるのです。
経営者が《自分の課題》だと感じる時

ただ、経営者はどんな時に《自分自身の課題》を感じ取るのでしょうか。それは、ほとんどの場合『そのテーマは自社の業績や今後の方向性を左右する』と感じた時でしょう。あるいは『売上拡大や資金調達が促進される』と思える時でもあると思います。
そして、そのためには先生が、単なる知識開示を超えた《経営現場事例》を取り上げながら、その中で《提供する見識や手法がどのように経営を好転させ得るか》を、具体的な事例を活用しながら語らねばなりません。専門的知識自体は《遠い》ものでも《現場の具体的事例》は経営者の自分事を連想させやすいからです。
セミナーの結論は先生方への相談の誘発

更に、動機付け型セミナーの結論には、経営者に先生方への相談を誘発し、先生方からの具体的な提案に繋がるものが求められるでしょう。
もちろん、それは先生方のビジネスのためでもありますが、同時に企業経営者に《自社の事業力や組織力を高める》機会を提供するためでもあるのです。ただ勉強するだけでは、どんなに優れた経営者でも《知識を成果に変える》ことは難しいからです。
セミナー作りはコロンブスのタマゴ?

『否、そんなセミナーは作りにくい』と言われる先生方に、2010年に《提案型セミナーストーリーの作り方そのものを公開する講座》を企画したことがあります。その際『セミナーの作り方そのものが新鮮で、勉強になった』という反響や『先日、この講座を参考に組み立てたセミナーを実施したところ、個別相談の申込みが、通常は10~15%だったのが、初めて50%にまで上がった』というご報告を頂きました。
動機付けを意識したセミナー作りには《コツ》があり、それは《コロンブスの卵》のようなものなののようでもあるのです。
個別指導にもセミナーストーリーを応用

更に経営者動機付けセミナーでは、問題の発見法やその《対処法》が様々な形で語られるケースが多いため、その一部を《経営者への折に触れた個別指導》に転用することも容易でしょう。職員先生が行う個別指導にも、効果が期待できそうです。
セミナー講師をしている先生が、ちょっとした機会に教えてくれる内容は、経営者にとっても歓迎するものになると思います。同時に、内容次第では経営者を集めたセミナーではなく、1つの会社の《役員会での勉強会》にも活用できるはずです。
その意味で、セミナーストーリーを持つことは、日常的な士業活動の幅を広げることに繋がるとも言えるのです。
作り方講座自体は現在リニューアル中…

その《提案型(動機付け型)セミナーの作り方公開講座》は、さすがに事例が古くなっているとともに、講座形式が《音声と文書テキスト》だけであるめに、現在リニューアル中です。
しかし、当サイトでは、上記の趣旨に沿った《テーマ別セミナー企画》を、ご案内しています。たとえば、以下のような《セミナーの実践キット》があります。
他者が作るセミナーを活用できるのか?

確かに、私どもが企画制作するセミナーが、先生方にとって必ずしも使いやすいとは言えないかも知れません。ただ、ご提供するセミナーキットは、パワーポイント上で《キーワード》を一つずつ出しながら行う形を基本としていますので、ストーリーを覚える必要性は小さいはずです。もちろん、話し方や話の要点あるいは他の注意事項等に関して詳細な動画解説も添えています。セミナーの内容を解説しながら再現しているわけです。
更には経営者や経営者団体への《セミナー内容紹介》ツールも付けています。不安が残る場合は、少人数での勉強会や親しい先の役員会研修などから、お取り組みになることをお勧めいたします。
提案したい案件に繋ぐ提案の流れの作り方

先生方が、最終的に提案されたい案件に繋ぐ《セミナー》の作り方の講座は、既に申し上げた通りリニューアル中です。ただし、セミナーではなく《提案ストーリーの作り方》なら、別途ご用意があります。
セミナーも提案も、作り方自体は基本的に同じなのですが、ストーリーを組み立てる際の《狙い》や《要素》が異なります。クロージングを狙う《提案》と、相談を誘う《セミナー》との違いです。
小人数での勉強会や企業内の役員会を対象にするなら、《提案ストーリー》の方が効果的なケースが多いかも知れません。この《提案ストーリー作成講座》にも、いくつかの《ストーリーサンプル》を添付しています。